色彩は「もう一つの心の言葉」です。 色は私たちの感情や記憶と深くむすびつきながら日々を豊かに彩り、心身に様々な作用を及ぼしています。色を使った表現を通して心を元気にしたり自分らしさを育てたりするアートセラピーを社会に活かしていきたいと思っています。

「ぬり絵塾」開きました。

16日、三鷹市芸術文化センターで今年初めての「ぬり絵塾」を開催しました。
午前午後あわせて9名の方が参加されました。

今回は友人を誘ってくださったり、リピーターの方もあったりでたくさんの方が参加してくれました。
1、2名の参加しかないということもあるので、嬉しいです。


最近、私自身この「ぬり絵」のおもしろさにハマっています。
これまでは、最初から絵柄のあるぬり絵は自由さに欠けるような気がして、ワークでもあまり使わずちょっと遠くに置いていました。
ところがやってみると自由画とはまた違うおもしろさがあるのです。

そもそもまっ白な紙に自由にどうぞ、といわれても、特に日本人は上手下手という物差しが邪魔をするのかやっぱり抵抗を感じるのが普通です。
アートセラピーという言葉も、私自身は身近に感じていても、社会的にはまだまだけっして日常になじんでいるとはいえません。

けれどもぬり絵ならそのあたりの垣根もひくくし、誰もが気軽に楽しめる表現ツールになりうると思うのです。
「描く」は遠くても、「塗るだけなら」という表現そのもそを身近にひきよせることが可能です。

好きな絵柄を選ぶところからその絵との対話が始まり、線があるからどんどん塗れる。

絵は色と形で構成されるのですが、その形を気にする必要がありません。

線やモチーフに沿って色を塗っているだけなのに、いろいろなイメージや新しい思いが自分の中から湧いてきます。
そこに自分だけの物語りが描きたされ、そのひと自身のものになっていきます。
右脳がせっせと働いてくれてるんですね。
心が動いている感じ。
なにしろ楽。

気持よく塗り終わって見てみると、「なんでここ塗らなかったんだろう」「なぜ、普段使わない色がでてきたの?」
ぜんぜん意識していなかったことに後から気づかされることがたくさんあります。

今回は、最初に好きな色や苦手な色をだしてもらったあと、自分の今の感じを知る「オーラぬり絵」を塗ってもらいました。
そして、その後さまざまな絵柄の中からそれぞれの一枚を塗っていただきました。

今回も色彩を味わいながら人生、仕事、人間関係、いろんなことを語っていただきました。
参加されたみなさん、本当にありがとうございました。





オーラぬり絵と自由に選んでもらったぬり絵。上下で同じ方の絵。同じような色を使った方もいれば、大きく変化してまったく違う雰囲気になった絵も。



20代女性の方。自分の中の女性性がテーマ。



60代女性。37年勤めあげた仕事を定年退職して、これからしたいことがたくさん。
ただ、あたらしい日常に希望とともに不安も感じているとのこと。


60代女性。自分の中には強さがある。でもいろいろなことを受けとめ入ってきてしまう。
それでも「これでいい」という強い肯定も。