色彩は「もう一つの心の言葉」です。 色は私たちの感情や記憶と深くむすびつきながら日々を豊かに彩り、心身に様々な作用を及ぼしています。色を使った表現を通して心を元気にしたり自分らしさを育てたりするアートセラピーを社会に活かしていきたいと思っています。

発散と浄化、作品つくって気分もスッキリ!

いよいよ師走も半ばを過ぎました。あせってもしかたないのですが、気分だけは忙しいです。

アトリエの子どもたちもいろんな気分でやってきます。
先日も来た早々、どうもイライラしてるなあという女の子がいました。
3年生で、自我も強くなり親や先生のいうことにも反発したり、友達関係でも悩んだりし始める時期です。
なんでもかんでも「ヤダ、めんどくさい!」というのも3、4年生の特権みたいな感じ。

その子も工作をしながら、「んんんーーーー」「ぎぃーーーー」「やだもおーーー」と音なのか言葉なのかはっきりしない語を苦しそうに発っしながら、そうとう気分は荒れている様子で、絵具や道具の使い方も乱暴で危ないくらいでした。

心配なので、しばらく側について手伝ったり話をきいたりしていたら、「先生もともだちも、すっごくイライラする・・・」というようなことを話してくれながら制作。そのうち、だんだん落ち着いてきて「後何分ある?」と私に質問し、後は集中モードに入ってくれました。

私も「よかった」と少しほっとしつつそのまま側にいました。
すると黙ってた彼女が「ねえねえおばあちゃん」と私に話しかけたのです。

「えっ?今なんて?おばあちゃん?」
確かに、年齢からいったらみんなのおばあちゃんでもちっともおかしくない。
でもちょっとショックです、やっぱり。
そう呼ばれた瞬間絶句、おばあちゃんでもいいじゃない、という声とまだそう呼ばれたくないと言う声が、心の奥底であまりにも正直に葛藤してました。

「あ、ごめん、先生だった。おばあちゃんと勘違いした。私のおばあちゃんやさしいんだよ」と彼女。

そっか、私は一瞬あなたのおばあちゃんだったのね。おもわずホントのおばあちゃんを思い浮かべて言ってくれてたんだ。
やさしい、と言う言葉に救われて、「きっとホントに大好きなおばあちゃんなんだろうな、だったら、ま、いいか」ととりあえず納得。

どんなに抵抗しても一歩一歩歳をとっていくのは当たり前。
老化は病気じゃないのだし、いろいろ鈍くなったり、忘れっぽくなったりするのもあたりまえ。
子どもの正直な発言にいちいち抵抗するなんて愚かだな、とちょっと思いました。


出来あがった彼女の作品のタイトルは「何かとても気持ちのいい場所」だそうです。
作品つくって気分も落ち着いたようです。発散と浄化、アートの持つセルフセラピー効果を感じます


こちらはそれより先につくられた1年生の作品です。タイトルは「天国」。
みんな他の子の作品に影響されながら自分の世界を作っていきます。


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昨日は株式会社AZUMAさんの「元気ひろばおれんじ」のクリスマスイベントに参加しました。折り紙でリースをつくるコーナーを担当。(他には、メッセージカード作り、羊毛フェルトのだるまさん、ペーパークイリングなどがありました。)


普段この場所を利用しているお年寄りや、子育て中のママたちが参加してくれました。何種類かのリースの見本を作っていったのですが、みなさん一番難しい作り方にチャレンジ!
「やっぱり、見ちゃったらこれが一番素敵だし」「でもむずかしいねえ」「見るとやるとじゃ大違い」「なんで、私できないんだろ」とみなさん嘆きつつも懸命に折ってくださいました。いくつになっても前向きなこの精神!、見習いたいです。








苦労の末できあがった作品を持って、皆さん笑顔でした。「明日、デイケアにいくときこれ持ってって見せるんだ」という方も。
どんな作品も、作って楽しい、見せて楽しいが一番です。