色彩は「もう一つの心の言葉」です。 色は私たちの感情や記憶と深くむすびつきながら日々を豊かに彩り、心身に様々な作用を及ぼしています。色を使った表現を通して心を元気にしたり自分らしさを育てたりするアートセラピーを社会に活かしていきたいと思っています。

大きな絵って気持ちいい!

アーツ千代田で毎月第2日曜開催の「あとりえ・ひとは」。
その夏休み特別イベント「ビッグアート」が28日午前開催され、私もお手伝いにいきました。。

スタッフは8名ほど。参加は10数人、あまり多くはなかったけれど、ターナー色彩株式会社から新しい絵の具「しろくまくん」の提供もあり、大きな布にみんなで絵を描きました。

アトリエコスモスの子どもたちや友人知人にもお知らせはしてたのですが、そちらからの参加はなし。やはり三鷹からだと1時間はみておかないといけないので、ちょっと三鷹のみんなには遠かったかもしれません。

でも参加者の中には千葉の市川市からの中学生たちや、1時間かかって兄弟2人をつれて来てくれたお母さんなど、アーツ千代田のホームページで調べて楽しみにしていたという人たちで、楽しい時間になりました。

こういう大きなアートは、自宅をアトリエにしている私のようなところではなかなかできません。

家の前の車3台分の駐車場でできないかしら、と考えたこともあったけど、歩道や自転車道が広がる家の前では、子どもたちにとっても安全でないし、ご近所にも迷惑。なにより大量の絵の具を使って流して、その片付けだってたいへん。
そんなことを思ってあきらめてました。

でも、アーツのような広い空間ではさまざまなイベントやアートや共同制作が可能ですね。

最後は大人も子どもも絵具だらけの手足になって、おもいっきり発散!
色にまみれて、たわむれて、まさにアートによるセラピーで、私も思い切り楽しみました。






  


  • 突然、絵が描きたくなる時

    いつもは工作が大好きという5年生の男子S君がいます。
    でも、5年生になってからは工作のアイデアもいまいち浮かばないのか、適当に木をボンドでつけてみたり、なんとなくいつも中途半端におわっていました。

    ところが突然、「オレ、絵を描く!」といってここ数回は水彩画に取り組み、しかも、大人びた風景画の作品が連続して描かれました。
    「いいわー、オレ何かいい感じ・・・」と本人もとても満足そうです。

    おおー、絵だ!
    私もなんだか嬉しくなってきます。

    普段工作ばかりという子が、突然絵を描き出すと、こちらの気分も洗われるような新鮮な感動に包まれます。
    それは作品としての変化だけでなく、そこに本人の精神世界の広がりや変化を感じることができるからです。

    5年生といえば高学年になり、いやでもに大人の世界に近づいてきます。
    なんでも無邪気にやっていた低学年と違い、感情も複雑になりさまざまなことに疑問を感じ、言葉などの知的な世界も深まって行く時期です。

    ただどちらかというと、男の子は女の子にくらべて心の成長はゆっくり。
    女の子は身心ともになだらかに成長していき、女性としてだんだん対等になっていく感じがしますが、男の子は精神的にいつまでも甘えんぼで幼い感じがあります。


    S君も、5年になってぐっと背も伸び体は大きくなったけど、どこか幼さを残したままでした。
    普段は陽気で、おしゃべりが止まらないタイプ。

    自分でやる前に「センセー、センセー、センセ―」ととにかく絶えず私を呼んでるようなことも多く、おもわず
    「あのね、もう大きいんだからさ、まずはちょっと自分でやってみよう、試してみよう!」と言うこともしばしばです。

    でも、そんな彼にもきっと心の変化があったのでしょう。

    これまでも、高学年の男の子が急に絵を描きだすことがありました。
    そんな時は、幼く見える一方で、内に秘められた感情や葛藤にに向き合い、きっと何かを感じているのではないかと思います。
    言葉で言えなくても、色彩で表現することを通して、心にあふれるものに一区切りをつけ、ちゃんと成長しているのではないかと思うのです。


    1枚目。とても高い険しい山々が描かれました。どんな思いが込められているのでしょう。


    2枚目。黄昏時の富士山。湖水に映り込む富士と黄色く輝く車のライトがとても繊細に表現されています。(絵ハガキを見て)
    複雑な紫色がやさしく心を癒してくれるような気さえします。
    1枚目の山に比べて、色もかたちもずっと穏やかなものになっているのがわかります。


    3枚目。広い海に美しい岬が描かれました。(北海道の風景写真を見て)
    自立の心が育つとき、自分を大事にしたいとき、青い色は海のイメージとともに無意識の心を支えてくれるのではないでしょうか。



    いずれの3枚も風景で、遠くを見渡す視点で描かれています。
    自分はぐっと手前にいて遠くまで見つめる視線は、それだけ広い世界を客観的に感じているともいえます。
    さわやかな海の絵は見ているだけで解放的な気持ちになります。  


  • 2日間のサマープログラムで絵本を作ろう!

    7月になりました。もうすぐ夏休み。
    皆さん、そろそろ旅行やいろんなサマーイベントの日程を考えているのではないでしょうか。

    今年も「物語がテーマの2日間サマープログラム:ストーリーワールド2016」を開催します。
    2日間で色彩や物語の作り方について学び、ひとりひとり自分の絵本を完成させます。
    中身の濃ぉーーーい、でもとっても楽しいワークショップです。
    夏休みの自由研究にもぴったり!ぜひご参加ください。

    8月2日(火)・3日(水)
    9:30~17:00
    *2日は9:15集合、3日は17:30~作品発表会(18:00終了予定)
    会場:三鷹市芸術文化センター
    対象:小学生(2日間参加できる方)
    定員:10名
    参加費:一人2日間で3,500円





    上記キャラワークスジャパン、またはアトリエコスモスにお問合せお申し込みください。詳細をご連絡いたします。

    2日間とも、保護者の方の見学、出入りは自由です。
    2日目の午後、描いた絵を絵本に仕立てていきますが、低学年(1、2年生)の場合、そこがちょっと難しくてたいへんです。
    保護者の方で可能な方はお手伝いいただけると助かります。