色彩は「もう一つの心の言葉」です。 色は私たちの感情や記憶と深くむすびつきながら日々を豊かに彩り、心身に様々な作用を及ぼしています。色を使った表現を通して心を元気にしたり自分らしさを育てたりするアートセラピーを社会に活かしていきたいと思っています。

一つのテーマが力に

だんだん春めいてきました。
この時期アトリエでは一年分の写真を整理、プリントして親御さんにお渡ししています。

日々の成長がわかるだけでなく、アトリエの様子もお伝えできます。
そしてなにより「ああこれでやっと捨てられます」というのがお母さんたちの声です。



-平面作品はまだいいのですが、立体作品は場所も取るし、かといって簡単には捨てられないしいしでたいへんです。
たまりにたまった作品も写真が残ることで、親子で納得して整理されているようです。

こうして写真を見ていると、一つのテーマで作品作りをする子どもたちが何人かいることに気がつきます。
子どもたちはみな何かしら自分の好きなテーマをもっているし、それが個性につながっていくことはとてもすばらしいことです。

昨年夏に入ってくれた一年生の男の子もその一人。
最初はとりあえず昆虫が好きなのかな?というくらいの作品ですが、今年春の作品はこまかいところまできっちり描いて、しかも油性ペン1本使いつぶすくらいの迫力で塗っています。
自信をもって塗っているのが感じられ、くり返しつくることで自然に観察力や造形力が伸びて行くことがわかります。これから学年が上がっていくとき、どんなこだわりを見せてくれるのかとても楽しみです。

クワガタを丸い板に粘土で。2014年8月。


10月、足や角が構造的にとらえられてます。


今年1月、こちらはカブトムシ。針金で苦労して形にしました。


2月、八つ切り画用紙いっぱいに描いたカブトムシ、触角や前足の表現が細かい!


今はデジカメやパソコンを使うことで、写真の整理やプリントもずいぶん手軽になりました。
一方で、そんな大量のデータを管理しきれないこともあります。

写真といえば、以前は厚いアルバムに貼る大切な思い出だったりして、めんどうな所もあったけどなんだかありがたかった。
でも、いまやコピーも加工も簡単なデータと呼ばれるものになりました。
私もいったいどのくらいパソコンにデータがはいっているのかな、とざっくり数えてみたら、な、な、なんと3600枚あまりも。
とにかく古いデータはどこかに移動させて、私自身の頭の中も整理しなければならない春です。